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幼稚園で人見知りの私を先生が根気よく誘ってくれた

幼稚園で人見知りの私を先生が根気よく誘ってくれた

30年以上前の話ですが、私は体が弱く、幼稚園に入園して早々二度の入院をし、クラスになじめずにいました。そのため、毎朝幼稚園に通うのが辛く、少し慣れたと思っても体調を崩して長く休んでまたリセットされるという年少時代でした。担任の先生はメリハリのある、叱る時は叱る怖くもあり元気な先生でした。男の子にいじわるされて泣いていると、先生が叱ってくれるのですが、その時の先生がめちゃくちゃ怖くて、こちらもびっくりする位。けれど、先生は毎朝泣きながら登園する私を毎朝笑顔で迎え入れてくれて、ずっと笑顔で手を繋いで滑り台や砂場、いろんな所に連れていってクラスの子と遊ばせようとしてくれました。母にさえ「いつまで泣くのか」と呆れられるのに、先生は私が園になじめないでめそめそしていることを咎めることも、叱ることもありませんでした。そうして、毎日砂場や滑り台に連れていき、先生自身も滑り台を滑って「楽しいよ!」と声をかけてくれたことも。そうしてもらっている間に遊具や友達との遊びに夢中になることが増え、ふっと気が付くと手を握っていた先生が消えていることが増え、次第にそれも気にならなくなりました。冬に対象を崩して長く登園できなくても、初日に少しぐずる程度ですぐに毎日の遊びや歌に熱中するようになりました。今、当時の先生の年齢を遥かに上回りましたが、あんなに気長に根気よくクラスになじませることは自分にできるだろうかと思うとできません。ただただ頭が下がる思いです。