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ピアノが得意な幼稚園の先生に弾き方を教わった時が幸せだった

ピアノが得意な幼稚園の先生に弾き方を教わった時が幸せだった

幼稚園の先生はピアノが得意でした。いつもお昼の時間には生徒に毎回一曲を弾いて聞かせてくれます。そのうまいことといったら、子供の心を奪い、離さない上手さでした。プロのピアノ演奏者ではないかと思うほどの上手さに、ご飯を食べている生徒も思わず聞き入ってしまいます。かなり高度なピアノ演奏を生で、それも無料で聴ける喜びは本当に嬉しいものでした。まったくピアノに興味などなかった私でしたが、どうも弾きたくなってしまいました。そこで、幼稚園の先生に「弾き方を教えて」とお願いしたところ、「いいわよ」と快く承諾してくれます。一緒に椅子に座らせてくれる先生は、後ろから丁寧に、私に「こうやって鍵盤を叩くのよ」と丁寧に指導してくれます。自分で弾いた音を耳にすると、本当に幸せな気持ちになりました。なんて楽器を弾くことがこんなにも楽しいのか、幸せなのかと。それから、私はピアノ前に座り、鍵盤を弾くことが増えました。鍵盤を弾くたびにどう弾くかを覚えることができます。その喜びも嬉しく、どんどん音を覚えてみようとの気持ちになります。家に帰った後はハーモニカを吹いて、自分なりに練習をしました。こんなにも楽器にのめりこむことも初めてです。自分には、このような才能があったのかと思うと、本当に嬉しくて仕方がありません。私は、それから親に頼み、「ピアノが習いたい」とお願いしました。親もお金はかかりますが、ピアノ教室へと通わせてくれたのです。まるで、人生に花が咲いたように、本当に楽しい気持ちになりました。幼稚園では先生と一緒にハーモニカーを吹いて演奏会をするのも楽しいものです。先生も「よく頑張ってるね」と褒めてくれるところに、私はとても感動してしまいました。それからピアノが私の人生のステイタスといっても過言ではないほど、なくてはならないものとなりました。